1048. 建築は人生を豊かにしてくれるかけがえのない存在

maemi fuminori [Date 2019-2-19]

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《House in Osato》 建築はジオメトリーを見つけることから始まる 三角形の盛り土の変形地で、遠くに見える桜の木々を捕まえるように窓を穿ち、近くの農作業者からの視線を制御し、強い北風から生活を守りつつ、クライアントが欲する薪ストーブの煙が近隣に影響を及ぼさず、家全体を暖めて猫含めて室内を移動する愉しさを感じる為のジオメトリーを発見し建築化しました。 #architecture #stereotomy #architecturephotography #interiordesign #house #timberhouse #japanarchitecture #designboom #建築 #室内 #薪ストーブ #薪ストーブのある暮らし #平屋 #暮らしを楽しむ #平屋の家 #木造 #風景 #前見建築計画

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建築は人生を豊かにしてくれるかけがえのない存在です。

建築は安かろう悪かろうではどこかのアパートのように界壁を遮音が良ければ外してもいいみたいなふざけた解釈で住人から豊かさを奪ってしまいます(小屋裏が筒抜けなので謳い文句の遮音も良くないみたいですが)。

だからといって当事務所がハイプライスばかり請けているかというとそんなことは全くありません。
むしろ、プロジェクトの性格を見極めながら行っているので、適正工事価格・適正設計料です(地盤改良の様な調査結果で必要な追加工事は除きます)。
同時に「どこに頼んでも一緒」であるコモディティ化を回避することにも尽力しています。
お客様の人生を背負っていますから当然です。
どうか一度きりの人生を安普請に誘うような、うまい話ばかり言うようなところにだけは頼まないでください。

コストは有限です。
できるだけプライスは抑えたいという声は必ずありますので、過剰なスペックの押し売りはしていません。
仕上げ材や設備機器など更新時期が来る部位の選定は廉価品にするなどは柔軟に行っていますので、一風見慣れないデザインだと高いのでは?と安直に思わないでください。

国では毎年「建築着工統計調査」を実施しています。
都道府県ごとに建設単価は違いますから、例えば、

【宮城県の2018年度の民間の一戸建て住宅(持家)】
① 新築着工数は5,452戸
② 延床面積の合計は677,785㎡
③ 工事費予定額は12,811,918万円
④ 一戸あたりの工事予定額は2,350万円
⑤ 平米あたりの工事予定額は19万円

でした。

⑤の平米単価を坪単価に変えると19✕3.3=62.7万円/坪

です。
東京都の2018年度の一戸建て住宅(持家)の平米単価は22万円なので72.6万円/坪

統計に対する信頼が揺らいでしまったので、鵜呑みにもできない印象ですが、それほど間違ってないと思います。
この住宅や《休耕地の家》も概ねこの範囲ですが、構造別で見ると木造単価より割高ではあります。
その理由として震災による高騰で基礎工事費が2倍に上がった頃に工事しているというのも要因です。このように単純に坪単価で決めつけられないケースもあります。

コストに対するこういう基本データの理解はデザインをする上で必要な感覚です。でもそんなの関係ねぇ、俺は俺のデザインを売るんだという事務所もすごい数あるので見極めは必要ですが、その建築提案を惚れ込んだなら、とことん向き合って慎重にハンドリングしながら至高の域まで極めるべきです。
一番の悪手は、どっちつかずで中途半端で答えが出せなかったり請負者任せばかりしていると、事態がねじれていくケースが多いです。

そのために設計打ち合わせが大事になります。真剣勝負の場です。
設計者の提案をただボーッと眺めて模型に感激してるだけだと相手の思うつぼになります。
大まかなことだけを言えば、配置図の境界線からの離れの考え方や基礎の厚さ、階高の設定根拠や防水層の材料、漏水の恐れがありそうなクリティカルポイントの有無や躯体の工法などにはじまり部屋の広さや光や風の入り方、窓の性能、暮らし方の把握等々多種多様です。

これらの打ち合わせで確認すべきポイントは段階を追って発生し、設計者も確認を促しますから、決めた打ち合わせ時間でなるべく聞き漏らさないことです。聞き漏らしたと思えば必ず聞き直してください。
そして何より設計者が何を意図して設計しようとしているのか?を行間含めてご理解に努めてあげてください。真意を知ることで眼の前の図面や模型に対する理解が深まるはずです。

一長一短あれど、多くの条件を丁寧に検討・検証、優先順位の見極めの対話ができれば適正価格で豊かさを得ることは目指せます。
もちろんプライス(価格)というのは内容に対する結果なので、例えコストオーバー(予算超過)になっても目指したい豊かさだけは見失わないでくださいね。そこから何度でも内容を精査して研ぎ澄ましていけばよいだけなのですから。

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1047. 迎春

maemi fuminori [Date 2019-1-06]

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お陰様で昨年末、父の胃癌の内視鏡摘出手術も無事終わり退院することができました。 ・ 昨年竣工した建築におきましても、この建築同様にご家族が末永く健やかに過ごされ、地域の方々に愛されることを祈念し新年のご挨拶を申し上げます。 ・ 様々な慣習の見直しと共に新たな変化を受け入れてゆく「アタマとココロ」の整理整頓がおぼつかないような時代の幕開けになると思っていますが、常に新鮮な気持ちで物事を捉えながら今年も人生を少しでも豊かにする素敵な出会いとプロジェクトが訪れることを楽しみにしております。 ・ 本年も前見建築計画をよろしくお願い致します。 #happynewyear #2019 #architecture #house #japan #japanarchitecture #timberhouse #平屋 #平屋暮らし #平屋の家 #前見建築計画

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1046. 建築写真とは?

maemi fuminori [Date 2018-12-11]

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《cafe 634》竣工撮影 手前のカメラマンを気にせず被写体に夢中な一般撮影者さんが登場するなどハプニングもありましたが、商店街の顔になったなぁと実感。 良いカットが沢山撮れました。 ・ 今回の撮影とは別に東急電鉄の中吊り広告にも登場するそうなのでこちらも楽しみ。 #cafe634 #architecture #facade #element #elementdesign #interiordesign #facadedesign #cafe #kitchendesign #spacedesign #renovation #educational #建築 #リノベーション #大田区カフェ #東急電鉄 #町屋 #町屋カフェ #商家 #洗足池 #洗足池公園 #空き家 #空き家活用 #カメラ女子 #前見建築計画

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コンテンツの大量消費時代の中において様々なメディアが登場していますが、竣工写真はできるだけ色あせないアーカイブを残すことを大切に撮影してもらいます。クライアントの了承のもと撮影しますが、プロジェクトの性格を踏まえて以下のように分けて撮影するようにしています。

 A: 純粋にありのままの空間を撮影・・・人や添景を入れない純粋な建築物の意匠を伝える

 B: テーブルや植物、インテリア雑貨入れて撮影・・・生活感を伝える

そして、上記に応じてプロジェクトごとにカメラマンを変えてお願いすることにしています。

今回はBのケースで、敢えて特化した建築写真家にお願いせず、ヴィジュアルコミュニケーションのお仕事をされているカメラマンさんにお願いしました。
ですので、一緒にアングルの確認などしながら撮っていった感じですが、寒さも増してきた中にもかかわらずスムースに進めることができました。比較的大きなプロジェクトであればドローン空撮やVRなど提供できるコンテンツの幅やメディアへの訴求力も変わるので設計段階から打ち合わせさせていただくことになります。

今回のカフェも飲食店なので社会性の高いプロジェクトに位置しますがその場合、運営中の自然体の雰囲気が伝えられるのがベストです。ただし、不特定多数のお客様の肖像権の関係上ハードルが上がるので、その場合はオープン後の備品が入って動き出した状態を狙って行います。実際に訪れたような感覚や生活感を伝える目的で撮るBのケースが特に住宅界隈で増えていますが、本当は「日常の視点では見れないもの/見えてないもの」を映し出すことの方に建築写真の醍醐味があります。
今はインスタグラムで誰でもおしゃれな自宅や訪れた場所をアップしようと思えばできるし、VRでその場にいるような疑似体験を気軽に得られる装置もある社会ではなおさらです。

冒頭のコンテンツの大量消費時代の中で雑誌というメディアが苦戦しているのは肌で感じることですが、建築雑誌においては、「人が入ったものは建築写真ではない」という価値観が割と共通認識だったのですが、今では「生活感が欲しい、クライアントのインタビューも加えないと掲載できない」など購読者目線のコンテンツ作りが主流になっています。建築専門誌なのであれば、生活感より建築そのものの成り立ちや図面、模型写真、テキストなどの物量にフォーカスが当たれば良いわけで、無理に生活雑誌に寄せる必要は無いはずなのですがそれでは生き残れないという現実もあり、骨太の建築雑誌が廃刊になった例は少なくありません。今はそれに応えられる環境だけが掲載される、そんな世界ですので我々設計事務所もクライアントに交渉する範囲も提供する資料作成も自ずと増えていきます。その労力に対して感謝さえないケースもあるのでいろいろ課題が山積しているなあと感じることもあります。なぜなら情報提供者の素材があってこそ雑誌という媒体がはじめて作れるのですから感謝しないのであれば自分でクライアントに交渉すればよいわけです。そういう信頼関係も危うくなるようでは雑誌にもWEBメディアにも未来はないと思っています。

話は逸れたものの、
「写真家の目にはこの家は、この建築はこう映るのか」

一瞬の光を捉える驚きや意外性、神聖さや静寂さを伝えるような感覚に訴えかけてくる部分を大切にしたいとまだまだ思っています。

建築物は所有者が使い始めると個人所有の場合特に当事者以外は内部を見る機会はありませんし、一度所有者色に染まると(生活感が強く出始めると)、伝える必要のない情報量が増えてしまい、空間そのものの純度が鈍ってくることもあります。もちろん、逆に使い始めて一層空間が生き生きしてくるケースもあるのでそういう方向を目指し設計される必要がありますし、設計段階から打ち合わせしている所有者も利用形態を想定しながらよりよい環境づくりを目指されるべきです。そういう点で人の暮らしぶりを参考にする「資料系フォト」も悪くないのですが、心から欲する建築というのはすでに現存する世界からではなく己の心の中にある原風景から紡ぎ出すものだと思いますし、資料通りに作れる、買える世界はすぐに飽きがくるはずなので、寧ろAの写真に自己投影させながら想像を巡らせることを繰り返すほうが比較含め様々な感覚を得ることができると思います。そういう意味ではコンテンツの大量消費時代というのは消費速度も判断速度も速すぎて答えがすぐ出るけど、持続可能性に対しての吟味が足りなくなっていると感じます。

金閣寺は創建当時を想像しながら鑑賞するものだという話もありますし、ピュアな建築写真の醍醐味はまだまだ色あせないと思っています。

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1045. 変化がもたらすもの

maemi fuminori [Date 2018-11-06]

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《cafe 634》未来の町屋はどうなるか ・ 2018.6.11→9.21の定点撮影。 これからも機会があればフレームに収めたいですが、この様に絵日記的に店主が撮り続けるのも暮らしを記録する意味で一興ではないでしょうか。暮らしは大きな変化ではなく、ゆっくり変わるからです。 ・ この建物は店舗兼用住宅ですが、広義の町屋です。誰もが思い描く川越の様な町屋群でも看板建築でもありませんが、この建物も近代化の流れで生まれた都市構造の変遷がもたらした、1階に店を持ち/奥に台所を備え/2階以上に住まいを構えるという点で町屋建築の特徴を持っています。けれど看板建築程の意匠力を備えてはいません。寧ろ経済合理性の中だけで機能的に作られた量産可能なモデルと言えます。故に要所要所に快適さとは遠い空間ができてしまっていました。 ・ 近代化はオフィスビルを登場させ、職住分離と核家族化を促進し、私鉄沿線には住むだけの住宅地を開発しました。同時に同潤会アパートの様な立体的に高密度に暮らす装置をプランニングし、住環境と働く環境は分離していきました。わかりきっているこうした基本的な流れも都度書き留める事で現代の立ち位置が浮き彫りになるし、今後の展開を考えるきっかけにもなります。 ・ 現在はと言えば、都内に空き家が増え、当時の購入者は近郊や他県にセカンドライフで移住しストックとして活用できる人、そうで無い人が増えてきます。建築への投資が先細りになり、建築にお金をかけたい個人が減ります。同時に企業も働き方の変更を迫られています。建築の機会が衰退する事、それは長い間蓄積した作り手の技術を衰退させる動機にもなります。 因みにこのオーナーも現在都内には住んでいません。 ・ 僕ら次世代はこれらのストックを活用しながら職住分離から職住近接へシフトする流れが割と自然に/仕方なしに受け入れてる側面と、建築的にはお世辞に川越の様な魅力的なストックではない都市型町屋はじめ、大量建設された高密度な都市型建築の未来を憂う側面も抱えています。建築は簡単に手放せる類では無いからです。 ・ とは言え、できるだけ積極的に現代の技術を使いながら軽やかにこれら中古ストックを活用したいものですが、一方で新築する場合は何十年も先の世代の事を考えて残したいと思える建築や活用したいと思える建築をすべきである事も強調せねばなりません。 ・ 長くなりましたが、今月末cafe634の2階はモロッコ雑貨屋さんのショールームとして稼働されることに決まったとの事で、現代の町屋はデザインの力を借りて町屋カフェとして再び商店街を活気付け、道行く人を1階のみならず2階まで誘う建築形態に変容を遂げています。 ・ これからの時代が変容する販売形態と住居、そしてその地域に必要なコミュニケーション形態がどの様に建築としてまとまりを持ち、魅力をプラスできるか?チャンスがあればぜひチャレンジしてみたいテーマです。 #cafe634 #architecture #facade #element #elementdesign #interiordesign #facadedesign #cafe #kitchendesign #spacedesign #renovation #educational #建築 #リノベーション #大田区カフェ #町屋 #町屋カフェ #商家 #洗足池 #洗足池公園 #空き家 #空き家活用 #風景写真 #前見建築計画

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先日、cafe634に花を届けているNIKO FLOWERS+のお二人を連れて久しぶりに江戸東京たてもの園を巡る。
《花市生花店》はじめ、昭和初期の看板建築や《前川國男邸》など時代を切り取った暮らしの器を見てもらいたいと思ったからだが、小金井公園に着くなりまず「東京なのに空気が違う(澄んでいる)」と言われ流石だなと思う。

・田園調布の《大川邸》
・《前川國男邸》
・農家の《綱島家》
・《三井八郎右衛門邸》
・《常盤台写真場》
・《高橋是清邸》
・《村上聖華堂》
・荒物屋の《丸二商店》
・《花市生花店》
・文具店の《武居三省堂》
・乾物屋の《大和屋本店》、《子宝湯》

上記は前提として、当時の町屋(商家)や武士・政治家や建築家、写真家などの職業人としての経済力を具現化しているのでそういう前提で見なければならない類だが、何度見ても時代を越えていい空間、いい佇まいは永く愛されているものだと思うし、よく考え抜かれている。

《cafe634》が入る鉄骨造の建築もいわゆる町屋(昭和後期のフルーツ店)の構成であることをインスタでは指摘しながら書いているが、もっと庶民的で日常寄りの現代町屋である。カフェというテナントの性格とこれまで食べる場所が皆無に等しかった商店街から「入りやすさと癖の無さ」のような空気感を組み合わせるにはどうしたらよいか様々な試行錯誤をしていたように思う。

減額調整が決定的だったためファサードを作り込むということは予算上から実現できなかった。それならば必要最低限の材料と操作でどのくらい商店街にPRできるか、商店街への新規参入で店構え自体が浮かないこと(馴染ませること)に注意し、素材と配色の選定、テナント故の解体しやすさなどを検討していった。

クライアントが東銀座店同様、シンプルさを求めていたというのが一番の要因ではあるが、例えばアルミの庇(ポーチが欲しいという要望)や庇を受け止めるアルミ角パイプの下地の列(軽量化から)、生成りの暖簾(涼や動きの提案)や木製サッシ(が欲しいという要望)、左右の既存の御影石貼りの右側だけを残しながら左は撤去し再塗装(したいという要望)など、既存の各部位に対して手を入れたい箇所のリクエストと、それに対しての各素材の選定は不思議とあまり悩むことはなかった。慎重に扱ったのは色相や肌理、寸法でありかたちそのものには興味がなかった。パーツのセレクトとアッセンブル。逆に言えばその程度しか関与できない表層や形状を既存建築は持っていたということである。鉄骨ALC建築の限界がここには垣間見えるだろう。比較的安価なALCは将来編集したい場合とても苦労するのである。

《花市生花店》や《武居三省堂》に代表されるような、木造の躯体に彫金で繊細な絵柄をあしらった銅板張りの外壁が各階ごとに窓の大きさや枠廻りの装飾にアクセントをつけながら垂直面を分節し、建物を過大に見せない工夫をしたり、銅板ゆえの経年変化を見据えた素材選定をしたり、沿道の人が歩く目線には窯業タイルや丸石積みで基礎を装飾したり、道行く人々の目を楽しませる工夫も怠っていない。内装は今日、流行りで復権のように扱われている木質系についても当時は木を加工して内装を作るのは当たり前だったから抽斗から階段、床板や天井板いたるところ、いや全方位が木で覆われていて、ようやく現代になって飴色に年を取り、濃くなった表面をじっと目を凝らしてみると、はじめて色々なデザインを施していることに気付かされたりして、昭和初期の豊かな暮らしの一断面が鮮やかに開花するのである。

冒頭インスタで書いたことやここで書いたこと、写真を通して、あるいは実際訪れて、今の暮らしと過去の暮らしの違いや間取りそのものの違い、照明器具が少なかった時代の部屋に入り込む日照の豊かさや窓そのもののデザインの豊かさと今の無機質なアルミサッシの違い、当時どんな家族が何人が住んでいたかなどを行ったり来たりしながらこれからの暮らしについて、あるいは優先順位を付けて実現すべきこと/したいことなど「未来の暮らし」に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。案外、昔の質素でみすぼらしく見えるような建築でも「全然住めるわ」となると思いますし、寧ろ「こういう家がいいよね」という見学客の声も聞くことができます。たてもの園はそのくらい私達の暮らしに対する根源的な問いに触れることができる貴重な場所です。

家を買う前に、家を持ちたいと思ったら、雑誌で物色も悪くないですが真っ先にここに行くことをお薦めしたいです。考え方が豊かになります。

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1044. 休耕地の家

maemi fuminori [Date 2018-11-02]

pic181102.jpg

google検索、「休耕地」でヒットするようになりました。
「家」が休耕地で検索できる。実はとても珍しくありえない出来事の類なのだと理解できました。

勿論、農地転用で宅地に変えた経緯を踏まえて敢えてタイトル化しているので休耕地に建築できるという意味ではありませんが、なんだか場所・土地・大地に一石を投じれた気がしました。

それにしても休耕地を持て余しているケースではどのように処理をお考えになられているのだろうかと画像の数々を見ながら気になってきます。

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1043. 休耕地の家

maemi fuminori [Date 2018-10-18]

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《休耕地の家》 74.53sqm(22.54坪)とコンパクトな住まいですが実は7.5坪のロフトを備えた懐の広い平家です。 ・ 75平米というのは厚生労働省の住生活基本計画における「居住面積水準」で、郊外や都市部ではない一般地域の大人二人暮らしが多様なライフスタイルを想定した場合に必要とされる床面積の水準です。 ・ 当事務所では闇雲に空間構成で広さを過剰に演出しているわけではなく、家族構成とライフスタイルを勘案し適切な床面積を踏まえた上で実情に応じてプラスアルファのご提案をしています。 ・ その土地にどのように暮らされたいかを丁寧に分析し、要求水準から大きく逸脱する事なく適切なスペックをもって豊かさをご提案致します。 #architecture #interiordesign #sacredspaces #tinyhouse #tohoku #environment #livesliving #slowlife #suvacojp #houzz #環境デザイン #環境設定 #建築 #内装 #風景写真 #建築家とつくる家 #注文住宅 #デザイン住宅 #デザイン住宅仙台 #住宅 #木造住宅 #平家 #宮城 #暮らし 腕自慢の #工務店 #大工 選びと良品計画の #設計事務所 は #前見建築計画

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1042. 条件設定は永遠の難題

maemi fuminori [Date 2018-10-02]


以前家具のご依頼をくださったお客様もはじめにご検討さてていたほど採用したいエンドユーザーが増えているベルギーBEAL社の薄塗り左官材。

色や肌理の体系化が比較的明瞭でSNSでも採用事例を見比べられ、設計者も扱いやすいのが採用を増やす理由のひとつかもしれません。工業化というのは再現性が大事なので、「職人ごとに違うこと」よりも「セレクトした中から指定した表情が出せること」は多くのメリットがあります。大切なのはそのバリエーションの再現方法と体系化です。

国内にも薄塗り系の漆喰など壁で使用することを想定して開発されている材料もありますが(従来からの左官は割愛します)、家具のような繊細なディテールや板厚が要求される部位を取り扱う場合の仕上材としては国内はやや弱い気がします。だから塗装で済ますとか、ポリ板で覆い貼り付ける(練り付ける)程度しか市場に出回らないと思っています。それは消費構造がすでにポリ練付の家具に慣れてしまっていることの現れでもあると感じます。また、モルタルで仕上げたりコンクリートで造形すると野暮ったく、無駄に配筋含め重量を増やすのでこちらもまた一般的なカウンターに対して大掛かりなディテールを考えなければならなくなり、だれにとって得なの?という議論を丁寧にする必要が生まれます(RC造のカウンターが欲しいんだという直球の要求条件なら別ですが)。

写真のようにモールテックスの場合値段は張りますが、一般的な木下地に3~5mmの塗り厚さでひび割れの無い(極限まで少ないと書くほうが親切か?)モルタル仕上げが手に入ります。ニーズが増えるのも冒頭に書いた通り、色や肌理の体系化が比較的明瞭で、ひび割れが一般的なモルタルより圧倒的に少ないからです。個人的にはモルタルはクラックが当たり前なのでそういう素材なのだと割り切れる側面もありますが、技術的側面で見れば、そのモルタルが割れない(割れにくい)だと?となれば価値が上がります。しかも薄塗りで。なのでモールテックスは誰でも施工できるわけではなく、技能講習を受講し認定を受けた者しかできません。
ここで大事なのは既成概念や慣例に新たな付加価値を盛り込めるかということですが、モールテックスはそれを克服した故に人気が根付いた素材と言えます。それは従来のポリ練付に慣れた、飽きたユーザーにとって朗報です。逆に業界的には国内技術が脅かされます。市場構造が揺さぶられるときというのはこういう技術革新が浸透したときなので今後家具売り場やネット市場でメーカーがどのように展開していくか動向を見守ります。

本レジカウンターでは手前のカウンター席の木の色合いを引き受けた一体的な居場所としての厨房のゾーンを形成したかったので、レジカウンターの裏側はこのように左官ではなく木で仕上げています。長時間調理をする人の空間をできるだけ木が多い空間にしたかったわけです。これが全面左官にすると、レジカウンターの存在感だけが強調され、厨房、カウンター席との一体感が薄れてしまいます。
本来一般的なモルタルで塗りつければ厚さが増え、このような薄いディテールは成立しません。
説明しないとわかりにくいほど、左官と木の仕上げを両立させるためのデザインが施されている家具といえます。


また一時期、浴室で(最近はどうかわかりませんが)FRP塗り仕上げが流行りました。
デザイナーズ共同住宅などではまだあるのではないでしょうか。
私は視覚的にやや抵抗があるので事務所の仕様としては採用していませんが、プールのようにモノコックで(天井含め)仕上げることで理屈としても事実上も防水層が全方位形成されるので適った解法ではあります。タイル目地のお掃除も不要な一体成型ですし、トップコートを白くすれば爽やかな浴室のデザインも可能です。

マンションドアの木目調でお馴染みのダイノックシートなんかもそうですが、いずれも薄さの中に機能を取り入れた材料ですが、それは同時に(まともにつくると重くなる物に対する)軽量化への技術的取り組みと言えます。
まともに造ったリアルな重量感そのものが欲しいのか、フェイクを認めつつそれを楽しんだ先にフェイクとリアルの境界が曖昧になるような軽さが見いだせるか(マンションドアは鉄扉なので軽くも何でも無いがそれを軽くしているのはドアチェックだったりヒンジだったりという話は割愛します)、それともやはりフェイクでチープな空間になってしまうかなど、空間を成立させるための膨大な素材の選択肢が蔓延しています。

AIがこれらの諸問題や課題をエンドユーザーの趣味趣向を超えて、魅力ある空間に統合できる日が来るのかという話をする時、上記で語った程度の入力内容でも問題になります。それを誰がどう拾い、入力するのか?という問題に行き着くと思っています。

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1041. cafe 634 リオープンのお知らせ

maemi fuminori [Date 2018-9-25]

pic180925.jpg
併せてinfomationも御覧ください。

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1039. 休耕地の家

maemi fuminori [Date 2018-9-23]

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《休耕地の家》キッチン 対面式は恥ずかしいというお客様のための檜のカウンターがあるシンプルなI型キッチンです。 当然ですが家具工事を行わずとも大工工事でもキッチンは作れます。 大工工事でも十二分なキッチンは作れるので、コスト抑制を望まれる場合はご検討されると良いでしょう。 システムキッチンを選ぶのも大変な労力ですが造作のほうが飽きのこない、ご希望に近づける巾は広がると思います。 suvacoに解説とその他写真を豊富に掲載していますのでご参考ください。 #architecture #interiordesign #sacredspaces #tinyhouse #tohoku #environment #livesliving #slowlife #suvacojp #環境デザイン #環境設定 #建築 #内装 #風景写真 #建築家とつくる家 #注文住宅 #デザイン住宅 #デザイン住宅仙台 #replan東北 #houzz #住宅 #木造住宅 #平家 #ロフト #宮城 #暮らし 腕自慢の #工務店 #大工 選びと良品計画の #設計事務所 は #前見建築計画

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SUVACOのリンクはこちらから御覧ください。

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1038. cafe 634 Re

maemi fuminori [Date 2018-9-18]

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《cafe 634 Re》若さの秘訣・程よい距離感 住まいも店も公共空間も会話を愉しむ、お互いニヤケてしまう様な、笑顔になれる様な距離感や瞬間があります。何かを間に挟むという様な、何か共通のきっかけを持つ様な。 今や当たり前の対面式でも絶妙な個々人の距離感を保てないカウンターは居心地が悪いものです。仲を取り持つ距離感を設計するのも仲違いする距離感を設計するのもそのさじ加減ひとつです。 ここでは写真手間の客席との付かず離れずの一体感はもとより、カウンターと厨房の一体感、客席への視認性も程よく、お客様の居場所だけでは無く、店主の居場所もきちんと確保してあります。それはまるでステージの様です。 見る⇆見られるという程よい緊張関係も店舗経営ではとても重要です。 無造作に料理を出されるだけでは無い、コミュニケーションができるカフェに育ちつつあるという感覚と共に、保健所検査を終えたご夫妻もテンション高めです。 カフェとは、コーヒーが出される場所というより、そういう色々な絡まりや意識/無意識のオン・オフが繰り返される楽しさがある空間ではないかと思っています。 そして、顔というならこの二人こそ店の顔です! #cafe634 #architecture #facade #element #elementdesign #interiordesign #facadedesign #cafe #kitchendesign #spacedesign #renovation #educational #猛暑 #暖簾 #建築 #リノベーション #大田区カフェ #インフラ #洗足池 #洗足池公園 #空き家 #空き家活用 #風景写真 #前見建築計画

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引き渡しも無事終わり、今週末22日の再オープンの準備も(おそらく)ほぼ終えてオペレーションのチェックをされてる頃でしょうか。

カフェ経営を探求するお二人の思いを詰め込んだ空間に仕上がったあたらしいcafe634。

過ごしやすい季節になってまいりましたのでどうぞ足をお運びください。

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1037. cafe 634 Re

maemi fuminori [Date 2018-9-15]

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1036. cafe 634 Re

maemi fuminori [Date 2018-9-06]

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《cafe 634 Re》出来高 東銀座店から移設した黒の袖看板。真鍮の切り文字のエイジングを活かして地を白塗装。取付け方も前面道路の幅員を考慮し変えている、柔軟性のあるデザインです。 一過性の消費されるデザインではなく、永く使えるデザインを心がけています。 東銀座のムサシさんだよね、という声も聞こえ馴染むのもすぐかもしれません。 #cafe634 #architecture #facade #element #elementdesign #interiordesign #facadedesign #cafe #kitchendesign #spacedesign #renovation #educational #猛暑 #建築 #解体 #リノベーション #大田区カフェ #インフラ #洗足池 #洗足池公園 #空き家 #空き家活用 #風景写真 #前見建築計画

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1035. cafe 634 Re

maemi fuminori [Date 2018-8-17]

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《cafe 634 Re》出来高 お盆休み最終日。 店長が台南に研修の中、施主支給品のカウンター材が沖縄県読谷村から届いたので荷受け検査など臨時監理。musashiのアイコンのようなマテリアル。 始まった檜の天井張りの様子を傍に床の色見本作りなどしながら二階含めゆっくり時の流れ、空気の流れ、光の流れを愉しむ。オープン前のお客様が体験できない状態を噛みしめる。楽しめないものは提供しないという当たり前の事を噛み締める。 檜の良い香りが休日の商店街に滲み出ている。 日常にちょっとした幸せをプラスする。 お店のコンセプトに即して進めたいと思います。 #cafe634 #architecture #facade #element #elementdesign #interiordesign #facadedesign #cafe #kitchendesign #spacedesign #renovation #educational #猛暑 #山の日 #建築 #解体 #リノベーション #大田区カフェ #インフラ #洗足池 #洗足池公園 #空き家 #空き家活用 #風景写真 #前見建築計画

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1034. 休耕地の家

maemi fuminori [Date 2018-8-14]

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《休耕地の家》施主に差し上げるハードカバーのフォトブックが到着。 ハンディサイズなのでお施主様自らの営業ツールに、来客への自慢のネタに、保管場所を取らないコンパクトな管理に重宝します。 #architecture #interiordesign #tinyhouse #environment #livesliving #slowlife #suvacojp #lemnosclocks #フォトブック #環境デザイン #環境設定 #建築 #内装 #風景写真 #建築家とつくる家 #注文住宅 #デザイン住宅 #デザイン住宅仙台 #replan東北 #houzz #住宅 #木造住宅 #平家 #ロフト #宮城 #暮らし 腕自慢の #工務店 #大工 選びと良品計画の #設計事務所 は #前見建築計画

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1032. cafe 634 Re

maemi fuminori [Date 2018-8-08]

《cafe 634 Re》出来高 粛々とシャッター交換完了。 既存のアイボリーからシルバーグレイに変更。ファサードを作り込まない方針に変わったのでバラック感というか、ありのままのの雰囲気になると思います。内装も扇風機を回しながら下地工事など着々と進んでいます。 #architecture #facade #element #elementdesign #interiordesign #facadedesign #cafe #tile #kitchendesign #architecturemodel #spacedesign #renovation #educational #猛暑 #建築 #解体 #リノベーション #大田区カフェ #インフラ #階段 #洗足池 #洗足池公園 #空き家 #空き家活用 #風景写真 #前見建築計画

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記録的猛暑と内装工事にはつきものといえばそれまでですが短工期と台風とお盆のメーカーの夏季休暇と夏休みの学校耐震工事などで業者やメーカーとの調整が大変な現場ではありますが、監督はじめ職人の皆さんも頑張ってくださっています。改修工事は既存の枠組みがあり、その中でできることとできないこと、これ以上できないよそれまでだよという限度の問題など踏まえながら柔軟に状況を楽しむのがコツです。

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995. 命名

maemi fuminori [Date 2018-8-03]


《OSK2.0》改め《休耕地の家》と命名致しました。

このプロジェクトを通して畑を持つこと、耕し自給自足にも使えること、農地の担い手が不足する中農業関係の諸問題が暮らしとまだまだリンクしきれていなかったこと、今回休耕地となり一部を家のために再編成し直せたことなど都市部の家と対極的な家のあり方、スローライフを実現するとはどういう諸問題や法制度の理解が必要なのか、あらためて見直せるものとなり、「休耕地」と「家」という同一敷地では成立できない日本の現状を投影するタイトルをもって当事務所の事例のクレジットと致しました。

その他の写真はhouzzの専用ページからもご覧いただけます。

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994. cafe S

maemi fuminori [Date 2018-8-01]

工事看板をつくりました。 東銀座で惜しまれつつホームタウンのエリア、洗足池に移転する #cafe634 気づけばこんなに多くのポストが。 当事務所で設計監理させて頂いた東銀座店でくつろげるのは今月31日までです。 ステキなカフェを堪能してお友達に自慢しよう! #architecture #facade #element #elementdesign #interiordesign #facadedesign #cafe #localise #kitchendesign #architecturemodel #spacedesign #renovation #educational スムーズな #宣伝 #建築 #看板 #リノベーション #大田区カフェ #ローカライズ #東銀座カフェ #洗足池 #洗足池公園 #空き家 #空き家活用 #風景写真 #前見建築計画

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わかる人にはわかる大人の事情。

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993. OSK2.0

maemi fuminori [Date 2018-7-29]

《OSK2.0》竣工写真撮影 麦藁ぼうしを被って撮影終了です。 撮影を通してようやく、時の移ろいを楽しむことができるあたたかな住まいに育てることができたと感じることができました。 これからも訪れたくなる建築を目指します。 #architecture #interiordesign #house #tohoku #environment #livesliving #slowlife #suvacojp #晴れ #環境デザイン #環境設定 #建築 #内装 #風景写真 #建築家とつくる家 #注文住宅 #デザイン住宅 #デザイン住宅仙台 #replan東北 #houzz #住宅 #木造住宅 #平家 #宮城 #暮らし 腕自慢の #工務店 #大工 選びと良品計画の #設計事務所 は #前見建築計画

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992. OSK2.0

maemi fuminori [Date 2018-7-26]

《OSK2.0》竣工/引渡し 無事完了検査を終え、宅地造成から2年越しの爽やかさと優しさと可愛らしさとカッコよさなど絡まり合った平屋の住まいが完成致しました。おめでとうございます。 別途工事の外構などを経てからお引越しされるのでご入居はもう少し先になりますが喜んでくださり、私達もまた一つ設計事務所として腕をあげるとこができました。 これからも訪れたくなる建築を目指します。 #architecture #interiordesign #house #tohoku #environment #livesliving #slowlife #suvacojp #晴れ #環境デザイン #環境設定 #建築 #内装 #風景写真 #建築家とつくる家 #注文住宅 #デザイン住宅 #デザイン住宅仙台 #replan東北 #houzz #住宅 #木造住宅 #平家 #宮城 #暮らし 腕自慢の #工務店 #大工 選びと良品計画の #設計事務所 は #前見建築計画

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様々な制約や条件を紐解いて、私なりにこの土地に応え、結実させることができました。

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991. 政治家へ

maemi fuminori [Date 2018-7-22]

明日から《OSK2.0》の完了検査、竣工写真撮影のため出張です。
2016年から休耕地の畑を農転許可、開発許可を取得して宅地造成を行い、ご家庭の事情を勘案しプランが白紙となり、再スタートを切って2年越しのプロジェクトとなりました。この2年というのは《大郷の曲り家》でも同様の期間です。《大郷の曲り家》の場合行政による宅地造成でしたが、《OSK2.0》では個人が開発許可を取得して個人が造成行為を行い完了検査を受けています。本来、これら土地に係る手続きを短縮したいわけですがそうもいかないようです。その分のしわ寄せとして設計の短縮、工期短縮となるわけですが限度があります。本来、大規模災害時には制度的な無駄を改善する必要があります。どうすれば可能ですか?

震災から7年経て落ち着いた感があるものの、まだまだ公共工事は続いています。
殊、家の再建のタイミニングについて言えば十人十色です。震災直後から即再建に踏み切った人もいれば、親族の空きスペースをみなし仮設として利用ができたためにじっくり時間を掛けて再建をする人、やむを得ず遅くなってしまった人、公営住宅に決めたものの所得が幾ばくばかり増えたために入居基準から漏れてしまう人など様々です。私は機が熟すまで構えられる人(経済的、土地の確保的にも資力がある場合)はそれで良いと思っていますが、少しでも早く再建しなければならないという鬼気迫る場合についてどのような選択肢が「国として用意がありますか?」という欧米型「タイニーハウス」などの法整備を要求したいのです。そしてその建設用地について日頃から選定作業をしてはどうですか?こういう時に国有地は使うべきではないですか?と疑問を呈します。

豪雨災害の被害状況やボランティアの泥の掻き出しなど、連日の報道を目の当たりにしながら、フラッシュバックのような痛烈な感覚が襲います。2011年の夏も多分暑かったのでしょうが、当時は無我夢中で泥の掻き出し、応急判定、石巻専修大学への防災学習の展示協力や仮設住宅の環境を少しでも良くしようと学生らを集めてボランティアを行ったり、石巻のNPOへの協力などを繰り返し、その上で並行して《大郷の曲り家》や《cafe634》の設計業務、工事監理業務を迅速に行なっていたのを思い出しよくスタッフも雇わずやっていたなと怖くなります。

もちろんあの頃から個人的に学んだことも、建築家として学び成長できたこともありますが、各地で予測不能な激甚災害が起きるたびに、学べたことを伝えたいと思いながらもやはり通常業務に忙殺される状況や、それなら逆に頼ってもらえることがあるなら声をかけてもらいたいという身動きがとれないことからのジレンマも増えてしまいます。しかし《OSK2.0》というのは紛れもなくこの「被災」の流れにある再建住宅です。それがようやく完成を迎えます。

大規模災害が断続的に起きている最中、《大郷の曲り家》と《OSK2.0》というふたつの再建住宅は、今後起こりうるかもしれない地域の先を行くように、災害からの再建に掛かるプロセス踏まえながら次の災害に備え、そして次の豊かさのためにと設計してきました。だからこそ、少しでも被災後の再建で困っている方や、将来を見据えた上で豊かさを獲得する方法論などについて関心のある方々の力になることができればと思っています。そして、被災しても少ない経済負担で家を取得でき、一日も早いリスタートで日常に戻れることが国力にもつながるのだということを知ってもらえればと思います。

しかし、こういう個人、民間企業の奉仕精神だけでは幾ばくの減災効果は期待できても、国土の管理のあり方そのものを大規模に是正しない限り、これからも同じ手続きの中で被災者は再建にかかる諸費用の捻出、宅地の取得などで困惑をしなければならなくなる。
これを抜本的に見直せるのは政治家しかいないわけですが正直、今の先生方は何を考えているのかわかりません。これからも同じ轍を踏ませる気なのでしょうか。そろそろ気がついて改善に舵を切っていただきたいと肌で感じています。

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